参考にした書籍について
参考にさせて頂いた書籍です。今後、随時追加したいと思います。
燃焼関係
基礎から化学反応速度論まで網羅されていてとても参考になりました。一番参考にした本です。付録に平衡断熱火炎温度のサンプルプログラムがあります
燃焼工学の著者が訳された本です。分子動力学的な話から始まり燃焼反応の詳細が解説された本です。かなり高度な内容でした。付録にある物性値がとても充実しています。
燃焼の基礎から排熱回収、燃焼炉まで幅広く分かりやすく解説されています。
触媒燃焼について参考になりました
保炎器の考え方など参考になりました
応用編で実際の燃焼装置について紹介されていて形状検討時に参考になりました
様々な燃焼装置や省エネ燃焼方式が紹介されています。機器の構造について学べます。形状検討の時に参考にしました。
保炎器の設計方法が参考になります。その他にも設計に役立つ内容があります。形状検討の時に参考にしました。
アンモニアについてほんの少し触れています
燃焼、伝熱、蓄熱、熱交換器など広く紹介されています。様々な研究結果がまとめられています。
NOxの抑制について詳細に記載されていてとても参考になりました。詳細反応計算を行う時に参考になると思います。
反応関係
反応装置について反応速度解析し設計方法まで紹介されています。容器設計に参考になりました。反応の検討をする時はいつもお世話になっています。
物性値関係
物性値推算に役立ちます。
装置周辺関係
第11回 イメージ図を作成する
前回までで形状と主要な寸法と大きさがきまりました。詳細計算や製作時に必要なイメージ図(たたき台)を作成します。依頼者に図を用いて概略形状と機能を説明します。
〇目的:シミュレーションによる細部詳細検討や製作時の加工相談に用います。
〇考え方:課題に対応するために抑えておくべき寸法を図に反映します。これらの寸法は基本的に変更しない方針です。それ以外の細部の形状は、今後の状況(詳細計算や加工相談の結果など)に応じて調整するので、この時点では全ての寸法は決めません。説明する相手に構造を理解してもらうための図と考えます。
〇アウトプット:俯瞰図を作成し、重要な部分は内部の構造が第3者に分かるよう記載します。
完成したら依頼者に説明します。指摘に対しては根拠(これまでの調査や計算の結果)を示します。ここまでの過程でスキルは向上していますので自信をもって説明します。説明できない指摘は検討不足の箇所です。さらに検討して図を修正しこの先に進む合意をします。
次回、詳細検討を行います。
第10回 形状を考える
今回は形状を考えます。該当する装置について専門書や論文など、過去検討されている形状があれば参考にします。無い場合は、同様の機能をもつ似た装置や、異なる用途に用いられている装置を参考にします。応用できそうな形状に、前回計算した大きさなどの計算結果を反映して寸法を仮決定します。
〇考え方:過去に提案された形状や、同様の機能をもつ形状などを参考に調べ、自身が提案する構成に沿った形を選択します。
実施手順:
(1)装置の構造について記載がある専門書、該当装置のメーカHPなどで形状の種類、特徴などを調べ選択します。
(2)選択した形状に、計算済の寸法や大きさを反映します
(3)提案する構成全体で成立しない部分がないようにバランスを考え形状を調整します。
次回はイメージ図を作成し概略検討を終了します。
ジョブ型雇用に対応し新たな価値を生み出す人材に必要なスキルについて
RAEng_PublicationsによるPixabayからの画像
‘20年1月 経団連が雇用の方向性の一つとしてジョブ型雇用を提唱しました。
「ジョブ型」とは該当業務の実施に対し、必要な知識や能力をもつ人材を社内外から募集して活躍してもらう業務型・プロフェッショナル型に近い雇用区分をイメージしているようです。
情報サイトを調べますと人材に求められるスキルは下記を含むものが多いようです。これらを対象に考えてみました。
・専門性:強味となる専門分野を持っている
・創造力:新たな価値を生み出せる
〇モノ作りにおいて必要な専門性とは関連機器について企画から実証までのステップ全体について把握し、知識と経験を有することだと個人的に考えています。この能力があれば新たなプロジェクトに携わった時に全体を管理できますし、様々な質問にも答えることが容易になるでしょう。担当する機器が変わるようなジョブ型雇用にも対応できるのではないかと思っています。
〇新たな価値を生み出し創造力を発揮するためには、背景や課題を根本的な 理屈までさかのぼって理解する必要があると思います。また、実際に出来上がったモノに触れたり、評価を行い問題に直面し苦しむことで新たな発見、アイデアが生まれることが多いと思います。
このようにモノ作りの企画~実証までの全ステップを意識することで、専門性や創造力のスキルが向上できるのではないかと思っています。
本サイトではこれまでの経験から確立したモノ作りの企画~実証までのステップを紹介したいと思います。
第9回 装置の大きさや寸法を考える
装置をイメージすることを目的として、必要な部分の装置の大きさや寸法を考えます。課題の検討を行った時に理論などを学びました。基本的に調べた理論や経験に基づいて検討を進めます。製作したモノの能力は今後のステップで評価により確認しますが、その時に問題が生じた場合、この検討に立ち返ることになりますので重要な作業です。
〇考え方:第4回で調べた課題の理論をモノの大きさや形状に結び付けます
〇方法:使用条件で生じる課題を理論式、実験式、経験式から数値化し、大きさ形状から決まる数値と調整して寸法を決めます。
〇アウトプット:目標能力を満たし対策案を実現するために必要な装置の概略寸法値。検討や計算した経緯は手書きでも良いので残しておきます。まとめて報告書(設計書)にして依頼者に提出します。検討手法や計算手法は自身で考えた実績であり設計スキルです。
第8回 設計の準備
決めた構成でモノ作りを行う準備に進みます。まず概略の装置の大きさや寸法を決める準備から始めます。
調査先:便覧、工学専門書、論文 、HPなど
調査方法:関連する燃料や媒体に関する反応式、物性値、推算式で検索
実施手順:
(1):目標能力を満たすために必要なエネルギー量を計算します。
(2):エネルギー供給に必要な媒体があれば量を計算します。
(3):エネルギーの変換、変換する時などに発生する使用エネルギの取扱い方法を考えます。
(4):手順3で考えた方法に必要な媒体など、関係する物について使用条件における密度、粘度、濃度などの物性値を調べます。
(5):使用条件での物性値が公表されていない場合は物性表から補間式を作成して補間するか、推算式を用います。今後も使用する機会があると思いますのでテンプレートやプログラムにするなどしておくと便利です。
第7回 課題の対策方法を絞り込み結果を説明する
要因に対する過去の実施例を組み合わせたり応用して、リストアップした課題それぞれに対応できないかを考えます。検討した構成案を絞り込み、構成の概略図を作成して依頼者に説明します。意見を聞いて修正すべき部分を直して構成を決定します。
一区切りつきました。
〇方法:作成したツリーに記載した課題それぞれに対応できる実施例の組み合わせを考えます
〇考え方
・実施例の組合せが構成可能かを検討します。1つの部品に対して構造が異なる実施例を組合せる等、成立困難なことがあります。
・依頼者のイメージする装置像に沿った構成を考えます。例えば要望が汎用装置検討の場合に複雑、高精度な構造を採用するなどコストの掛かる構成は喜ばれません。
〇アウトプット:合意した対策案の構成
これで構成案が決まりました。いよいよ次回から設計検討に入ります。