装置を評価して課題を考え対策する手順
装置を評価し結果を理論計算と比較して課題を考えます。必要であれば追評価します。課題に影響する状態量(温度、圧力など)が設計時の想定外なのか想定内なのかなど調べて原因を絞り込んで対策を考えます。
【装置を評価する】
まず何を評価するのかを考え計画を立てます。最終目的は設計の動作条件で目標性能が出るか確認することです。ただし想定通りに性能が出るとは限りません。そこで動作条件に幅を持たせ、少し広い範囲の条件で性能を確認し装置の特性を調べます。このため評価する条件は数パターンになることもあります。計画は検討した評価条件のパターンの実施日程を考えて作ります。評価パターンによって難易度が異なれば、難易度の低い条件から実施するようにします。
装置の規模によって1パターンの実施に必要な日数は異なると思いますが、可能ならば1パターン1週間以内にすませ、休日を挟まないように計画したいと思います。
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【実証評価する】
新しい装置の性能を調べる時には、人間が温度や圧力、流量などの状態量や、動力、熱量などの評価量をモニタしながら補機を操作します。なので補機の操作盤はモニタ近くに設置するのが良いでしょう。
目標の動作条件に調整できたら物理量や評価量の時間変化が落ち着き安定状態になるまで継続します。これで1パターンの条件評価を終了します。
なお、データは評価開始から停止までファイルに追記していくようにプログラムしておきます。トラブルが生じた時もそれまでのデータは保存されているので安心できます。
【評価結果を整理する】
各部状態量が時間的に十分安定化した範囲のデータを時間平均などして各条件パターンの結果をまとめます。データをグラフ化して異常なポイントがあれば再評価することも考えます。
結果の良し悪しは理論計算値と比較して判断します。理論と実際の結果には必ず差がでます。理論との差が大・傾向が異なるなどの評価量について、影響する状態量をデータから抽出します。設計で考えていた状態量に対して想定外であれば動作のさせ方(条件)が、一方、想定内であった場合は設計ミスが考えられます。
さらに課題を追究するため、次の評価では、その状態量に影響する条件変えて結果を調べるなどして原因を調べるていくことになります。最終的に原因が絞り込めたら装置や補機の改良につなげていきます。tech-consul.hatenablog.com【評価の具体例】
具体的なデータのモニタ方法、評価量の計算方法、さらに装置の動作方法についての実施例です。
【評価結果の検討例】
評価条件のパターンに対する結果の整理方法やまとめ方の具体例です
tech-consul.hatenablog.com【評価結果からの改良検討例】
評価の結果から課題を抽出し対策を検討する例です。設計時の計算を振り返り、設計時の想定と実際のずれを補正するように形状の再検討をします。