モノ作り企画~実証までの道のり

モノ作りを進めるステップを解説します

第26回 モレチェックの実際

f:id:tech-consul:20210926080415j:plain


装置のモレチェックは実際にどうしているのかについてです

空気ラインについて
工場エアがあれば使用し、なければコンプレッサを使います
どちらのケースでもエアにはゴミや油などのミストが含まれることがあるためフィルタ、ミストセパレータで除去します

工場エアやコンプレッサの1次圧が装置にかかるのを避けるためレギュレータで装置側の2次圧を調整します。調整は圧力計をみながらレギュレータのつまみでおこないます。

f:id:tech-consul:20210929180138j:plain
f:id:tech-consul:20210929180158j:plain

2次圧のセッティングがおわったら開閉弁をひらいて密閉状態の装置にエアをいれます

モレ確認
・モレがひどいケースではエアを入れたときにモレ部から音がします。手をかざすと場所がわかります
・開閉弁をとじても圧力計の圧力がさがらないのであればモレはないと判断します
・音はしないが開閉弁をとじると圧力がさがるケースは、バケツなどに水をいれ開閉弁をあけたまま装置を水にしずめます(水没)。泡でモレているおよその場所をチェックします
・モレている場所をさがすときはせっけん水や検出液をハケでぬったり、スプレーして泡がでる部分を確認しマーキングします。さらに写真をとります

第15回でかんがえた装置のモレチェックは次のようにします

f:id:tech-consul:20210929174129j:plain
f:id:tech-consul:20210929174356j:plain
f:id:tech-consul:20210929174425j:plain

うえの図のように接合部でモレがみつかったらメーカに相談して修正してもらいます。
このとき溶接器具(下の写真で手にもっている細い針金のような棒)が入らないような場合は修正がムズかしくなります。
最悪、修理できないこともあります(新たに作り直し)。実際に経験したときには絶望しましたが、その失敗から、あとで修理ができる形状を考えて設計するようになりました。

f:id:tech-consul:20210929182143j:plain