モノ作り企画~実証までの道のり

モノ作りを進めるステップを解説します

第28回 はじめての評価準備(パイプ、ダクト)

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設置ができたら装置をうごかすために補機などをセットします。素人の自分がやっても時間がかかるからと、誰かにやってもらおうなどと思わず、まずは経験とおもって取り組みましょう。

これまでに補機やセンサについて学んでいるので、実際のモノをみたりセッティングすることで知識と実際がむすびつきます。

セッティングもノウハウのかたまりで、間違えるとあとでたいへんな苦労をすることになります。ささいなことで、ただ水を流すだけのことがうまくいかず、何日もロスすることがあるのです(私もにがい経験があります)

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知識と経験があれば、まわりで困っている人がいれば助けてもあげられるでしょうし、今後スケジュールをつくるとき、準備に必要な日数をかんがえる感覚もえられるでしょう。

 

まずはポンプや送風機などの補機を装置につなぐためのパイプやダクトから考えます
パイプやダクトの選定
〇種類
金属、非金属(ゴム、ビニルなど)などの材質があります。流体の速度や温度、フショク性、使用する条件で選びます。

JISでさだめられた規格があります。
「配管&JIS」などでしらべて関連する規格Noをリサーチしておいて日本産業標準調査会のHPでNo検索するとよいとおもいます。

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私は水は鋼管、空気は樹脂のフレキシブルホース、高圧、低圧、高温、フショク性の流体にはステンレス管をつかうことが多いです。

〇必要なサイズ(断面積)
パイプやダクトでの圧力損失は、断面の大きさ(断面積)、長さや形状などできまりますので目標量が流れるように気をつけます。とはいっても長さや形状は状況におうじて決めることも多いので最初には決まらず困ってしまいます。

私はめやすとして目標の流量Qを断面積で割って、下の平均速度Vmになるように仮決定しています

・パイプ
水速1m/sec程度 (空気調和ハンドブック)

・ダクト
風速10m/sec程度 (空気調和ハンドブック

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上の式で流量Qと平均速度Vmをいれて内径をだします

〇標準サイズについて
・パイプ
 JIS規格できまったサイズから選べばパイプ全体の接続が簡単になります。計算した大きさ(断面積)にちかいサイズをえらびます

・ダクト
 ダクトも同様に規格がありますのでパイプと同じようにえらびます

国内パイプは外径サイズについてA呼称とB呼称の2つのよびかたがあります。
Aはミリ、Bはインチでよびます。たとえば25Aと1Bは同じです(1インチ=25.4㎜)。
1/8インチを1分(イチブ)として、他のサイズをその倍数でよび1/4Bを 二分(ニブ)、3/8Bを 三分(サンブ)とよぶこともあります。
パイプやダクトの規格は接続する継手やバルブ、補機のサイズにもつかわれるので覚えておくとベンリです。

ただし呼称の径と実際の外径サイズとはちがうのがややこしいところです。
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