モノ作り企画~実証までの道のり

モノ作りを進めるステップを解説します

第45回 改良検討(アンモニア燃焼例)

評価の結果から課題と対策を考えます。目標に対して評価結果が異なる原因を初期設計時に立ち戻って考えます。

目標の動作条件で火炎が吹き消える
混合気の速度と燃焼速度を釣り合うように通路の面積Scを決めましたが、設計した条件で吹き消えるなら、設計どおりに流速がさがっていないため変更することを考えます。吹き消えた条件での流速をデータから計算し設計値との差から修正量を考えます。

目標の動作条件でアンモニア排気ガスに排出される
排気ガスアンモニアが排出されるのを防ぐため装置容積Vcを決めましたアンモニアが排出されるなら安定して燃焼していなかったり体積不足が考えられます。
炎がとどまると想定している部分(保炎部分)の様子を観察窓で調べるなどしてみます。安定燃焼しているのなら体積が不十分と考えます。排出する条件での滞留時間をデータから計算し、設計値との差から修正量を考えます。


排熱回収熱量、熱媒放熱量が目標に達していない 
初期の設計に用いた伝熱能力(熱通過率)が不適切で壁面積(伝熱面積)Sが不足していたり、ガスの流れがかたよって全体に流れていないなどが考えられます。計測データから熱通過率を計算し、結果を用いて必要な伝熱面積を求めます

以上のように評価結果を設計に反映させて装置の改良を進めます。これを繰り返し行って完成度を高めていきます。