第3回 課題を調査する
作りたいモノのイメージや、要求される能力が分かったら、実現するために解決すべき課題は何かを検討します。根本的な課題まで考え理解することが、問題の本質を掴んで抜本的な対策を行う上で重要と考えています。検討手順は以下のようにしています。
①原理的に可能かを調べる
似通った過去の事例が全く無い場合は、原理原則に従うのか調べる必要があると思いますが、モノ作りのステップに進むにはハードルが高いかもしれません。
②過去の事例を調べる
〇調査先:書籍、省庁の過去から現在までの公開資料、学術論文
〇方法:作るモノのキーワードと省庁名を組み合わせて検索
過去に実施例がある場合は課題が明らかになっていることが多いです。
専門書(図書館或いはネット)など教科書に記載されている構造など、利用できそうな基本技術をチェックします。古い年代の専門書の方がより基礎的なことから詳細に解説されていることが多いのでお勧めです。
チェックした技術について、国の技術開発プロジェクトの報告書などで関連する技術を調べます。様々な企業や大学が協力して新しいモノ作りから実証まで行い、基本的に内容は公開されるので実際の状況が分かります。さらに必要であればプロジェクトの成果である論文を読みます。
以上で基礎技術をさらに発展させた研究の結果や得られた課題、問題の現象まで把握します。