モノ作り企画~実証までの道のり

モノ作りを進めるステップを解説します

創りたいモノをアイデアからカタチにする


創りたいモノをアイデアからカタチにする手順を説明します。過去の技術の蓄積や経験のないモノの場合は手探りでゼロからのスタートですが、理屈をしっかり押さえて設計を進めます。
次のような手順で進めます1.目標能力に必要なエネルギー量などを計算する。 2.安全に安定して効率よく変換するための仕様を計算する 。3.仕様を満たすように各部の寸法を求める。4.最終的に頭の中の装置イメージをアウトプットする。


目標を満足するための必要諸元を計算
装置の目標とする能力を達成するために必要なエネルギーなどの物理量を計算し必要諸元とします。例えば六畳を温めるための能力の灯油ファンヒータを考える場合に必要な灯油を流す量、ファンで空気を流す量などを計算します。
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必要諸元から要求仕様を計算する
諸元を満足し、安全に安定して効率よく変換するための仕様(温度、圧力、速度など)を計算します。ファンヒータを例にすれば装置の中で決まった位置に炎が安定するために必要な流速や、風が臭くならないために必要な体積、風の吸込み吹出口の流速などです。例の場合は物理化学的な理論計算を行います。

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要求仕様を満たす形式、形状を決める
設計する装置についての標準的な形式を調査します。形式に沿った構造で要求仕様を満たす寸法を考えます。ファンヒータで燃える部分を上の写真のような形式にする場合、燃料の吹出し孔の個数や径を要求仕様に合った面積にします。このように要求仕様を形状寸法に反映していきます。

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考えをイメージ化する
これまで考えた形状を手書きでも良いのでイメージにします。説明する相手に何が作りたいのかどんな構造なのか理解してもらうのが目的です。ですので頭の中にある構造を第三者に分かりやすいように工夫して図を作成します。製作に向けて上司への説明、加工メーカとの作りの相談をする時に使います。

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考えた形状で確認したい部分の対応を考える
形状案について力、流れ、温度、圧力などの分布がどうなるか不安になる時があります。事前に2次元や3次元のシミュレーションで確認できれば良いですが、困難な場合は動作させた時の状態をセンサを取付けて見られるようにしたり、複数のパーツを交換して比較評価して決めることを考えます。

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