モノ作り企画~実証までの道のり

モノ作りを進めるステップを解説します

第43 計測評価の具体例(アンモニア燃焼)

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第1回から考えてきた下図のようなアンモニア燃焼器を評価をする場合について具体的に考えてみます。

計測はセンサを選定して下図のように配置していましたアンモニアの燃焼についての状態量(計測値)や評価量(計算値)は下記のように計測値を用いて計算します。マゼンダの矢印は計測値を用いた計算を示しています。
f:id:tech-consul:20220417171647j:plainここでは燃料流量から完全燃焼するのに必要な理論空気量、実際に供給する空気量と理論空気量の比である空気比を空気流量計測値から計算します。この後の熱量の計算に必要な燃焼ガス流量もこれらの値から計算できます。f:id:tech-consul:20220417171804j:plain
燃焼熱量は燃料流量から、排ガス熱交換器での排ガスと空気の熱交換量はそれぞれの計測値から計算した比熱を使い温度と流量から求めます。燃焼熱を利用するための熱交換器での熱量は熱媒の計測値から計算します。

f:id:tech-consul:20220417171844j:plain評価は安定した燃焼をおこなうため、燃料流量にたいして目標の空気比になるように空気流量を調整します。また熱負荷吸収装置で放熱する量は熱媒の流量で調整します。
これらの調整で影響される
燃焼状態を燃焼器内の温度や排気ガス中のアンモニアや窒素酸化物の量で監視します。
上図のように画面上に監視する値を表示してチェックしながら調整します。

なお失火した場合の検知のために燃焼室にはUVセンサ、フレームロッドなどを通常は設置して自動的に燃料停止するようにします。